vol.1 feat.Min-a Ji from Korea
ジー・ミナ/韓国
ジー・ミナは韓国伝統音楽の「正歌」を専門にする若き歌手。世界に衝撃を与えたサムルノリやパンソリなどの民衆が育んだ豊かな芸能とも異なる声だ。永遠を願う貴族たち生活の死生観が反映され、とてもゆっくりと唄われる。しかし、本アルバムでは、その悠久を唄う歌唱法が現代的なアンサンブルと融合することで、むしろ無名の民のフォークロアの精神を、現代に甦らさせることが試みられた。
購入は(Bishop Records)および、ページ下部のメールより
1 暗くなる前に
2 船からの眺め
3 蓮の華から
4 済州島の子守唄~てぃんさぐぬ花
5 北朝鮮歌謡 子守唄
6 まつろわぬものたちが
7 挽歌「沈清歌」より
8 葬列の歌(江原道の「香頭歌」)
9 ユーラシアン・シナウィ
10 父の記憶の日 2
1 故国山川
12 眠りのお船がおりたぞ
13 千千萬萬歳(青いその波を)
14 美しき天然(コブス独奏)
15 韓国の子守唄
楽曲詳細
作曲・編曲:河崎純
青木菜穂子(ピアノ)河崎純(コントラバスほか)熊坂るつ子(アコーディオン)近藤秀秋(ギター、薩摩琵琶ほか)崔在哲(韓国打楽器、歌)松本ちはや(打楽器)高岸卓人(ヴァイオリン) 髙橋奈緒(ヴァイオリン)森口恭子(ヴィオラ)
山本徹(チェロ) 渡部寿珠(フルート、ピッコロ) セルゲイ・レートフ(サックス) ヌルヒャン・ラフムジャン(ドンブラ・コブス)
声・コーラス: マリーヤ・コールニヴァ、三浦宏予、吉松章、サインホ・ナムチラク、サーデット・チュルコズ、三木聖香
vol.2 feat. Marya Korneva
from Russia
マリーヤ・コールニヴァ/ロシア
シベリアのバイカル湖には、モンゴル系の先住ブリヤート族のシャーマニズムの聖なる島が浮かんでいる。湖の畔、イルクーツクで生まれ育った歌手マリーヤ・コールニヴァは、多くの民族や流刑者が往来したこの大地で、さまざまな文化を吸収しながら育ち、暮らしている。本作にも重要なモチーフとして登場する、森に隠遁して謎めいた生活を送る、ロシア正教古儀式派の出自も持つ。
< Act 1> Mysterious Relationship
1 二つのフォークソング
2 聖なる湖・スヴェトロヤール
3 日本国への旅案内
<Act 2> Voices of Diaspora from Eurasian Opera “Sansyo the Bailiff”
4 弦楽四重奏曲No.1 日本海
5 海の精イノ
6 弦楽四重奏曲No.2 アイヌ・コタン・北海道
7 弦楽四重奏曲No.3 サハリン・アリラン
8 バイカル湖のほとり
9 弦楽四重奏曲No.4 チェチェン・カザフスタン
10 ユーラシアン・シナウィ
11 二つの子守唄 ~幼子の魂
13 弦楽四重奏曲No.5 韓国
<Act 3> Poets
14 私たちははじめて聴くのだ歌というものをⅠ
15 湖上都市キーテジで
16 私たちははじめて聴くのだ歌というものをⅡ
17 イスタンブール
楽曲詳細
作曲・編曲 河崎純
青木菜穂子(ピアノ)任炅娥 (イム・キョンア) (チェロ)小沢あき(エレキギター・エレキベース)大塚惇平(笙)河崎純(コントラバス、コンピューターほか)小森慶子(クラリネット、サックス)近藤秀秋(ギター)立岩潤三(ドラムス、打楽器)Tamuran Music(シンギングボウルほか)崔在哲(チェ・ジェチョル)(韓国打楽器)中澤沙央里(ヴァイオリン)松本ちはや(打楽器、マリンバ)八木美知依(箏)渡部寿珠(フルート・ピッコロ)セルゲイ・レートフ(サックス)ヌルヒャン・ラフムジャン(ドンブラ)
弦楽四重奏: 1stヴァイオリン:髙橋奈緒 2ndヴァイオリン:高岸卓人 ヴィオラ:森口恭子 チェロ:山本徹
声:サインホ・ナムチラク、 吉松章、坪井聡志
国内外で詩や、演劇、ダンスなどとの多彩な共演で「言葉と音楽の関係」を追求してきた作曲家、コントラバス奏者、河崎純。2012年10月のトルコのダンスコレオグラファーとのコラボレーション では自らパフォーマーとして身体と楽器の関係を探求し、トルコ最大の音楽フェスにて作品を発表。
ガット弦を用いた倍音たっぷりのオーガニックなサウンドと楽曲を最大限に引き出した録音はコントラバスの無伴奏独奏による、音楽のバイオロジー(生物学)。テーマは人間、動物、植物、、、生物の生命の営みと息吹のダイナミクスの模倣。
【無伴奏コントラバス biologia【ビオロギア】/河崎純/ハイレゾ】
(P)2013 Kamekichi Records (C) Jun Kawasaki
kame6-701w*出川式音源に改造した録音機材を使用し、よりリアルな録音を追及
ディスクレビューより
「何と充実した響きであることか。甘くしなやかな中低域の弦の震え。糸を引く高音のフラジオ。暗い深淵へと沈み込み、船底をかいくぐって、再び浮かび上がる最低音のアルコ。弦を灼き切り責め苛む激しい繰り返し。ソロ・インプロヴィゼーション特有の、瞬間瞬間に目映く輝き、その都度その都度燃え尽きながら、強度の尾根を伝ううちに運動/速度へと自らを研ぎ澄まし純化していくあり方とはきっぱりと異なり、彼は息を長く保ち、誰よりも遠くまで視線を放ちながら、「作曲的」としか言いようのない射程の長さで音の軌跡をとらえようとする。深くえぐるような弾き込み具合、駒の高さによる豊かな倍音とさわり、プリペアドによるノイジーな散乱、「無伴奏」を掲げながら無造作に導入される呼び子や韓国打楽器‥‥ここには彼の師である斎藤徹との共通点を幾つも指摘することができる。どこか内にこもったつぶやきは独白めいた自らへの語りかけであり、安定した息遣いは「バッハ的」ともいうべき、叙情性を豊かにたたえながらも垂直に切り立った響きを可能としている。そうした響きをごく自然な佇まいのうちにとらえた録音も素晴らしい。」(福島恵一)
Eurasian Spirits(2019)初演:アルマティ、カザフスタン
第1楽章・東海-日本 第2楽章・アイヌ・コタン-北海道 第3楽章・サハリン 第4楽章・ チェチェン-カザフスタン 第5楽章・韓国
弦楽四重奏:1stヴァイオリン:髙橋奈緒 2ndヴァイオリン:高岸卓人 ヴィオラ:森口恭子 チェロ:山本徹
録音: 近藤秀秋 2020年東京
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