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Op.4 黒潮の子(2024)

音楽詩劇研究所主催(国際交流基金 2024年度舞台芸術国際共同制作事業)

 

「黒潮プロジェクト 台湾─与那国─済州」

 

◎ 第二部:ユーラシアンオペラ Op.4「黒潮の子」(約90分)

演出・作曲:河崎純(音楽詩劇研究所)

      

  現代の女性であるShioは架空の島から、海を渡りながら島々(台湾・与那国・済州)を訪れる。島々をめぐるShioが各地の歌を通して出会うのは、伝承文化の独自性の持つ豊かさと、消滅危機にある言語や慣習だ。

 

各島では、不思議な翁が、唐突にShioに語りかける。それらはたとえば国家による「正統」な歴史にうもれ、消し去られた声だ。漂流を続けるShioはそれらの語りえぬ声を感受しながら、未来の「語り部(巫女)」になる。

SHIOを演じる東盛あいか
SHIOを演じる東盛あいか

 

 黒潮の流れに貫かれる島嶼文化の歌唱からは、国境という分断線から解放された、緩やかな交流と繋がりを想像できる。外来者の無数の漂流と漂着によってそれらはもたらされてきた。私たちは、それらを、現代のディアスポラ、移民や難民の来歴に重ねて演じる。

 

世界が抱える移民者、難民の人権問題も見つめ、共に生きる人間のありようを創作に求める。

 

語りえぬ声に耳を開き、島々の精神に学びながら、Shioの体験と感受とともに演者と観客とがそれらを体感することが、この舞台上演の目的である。

 

 

【上演台本】

【全編動画】

<ソリスト>

©︎mikomex
©︎mikomex

エリリャオ Eri Liao

日本語、中国語、台湾原住民諸語、英語を用いてオリジナル楽曲から民謡、Jazzも歌う、タイヤル族に出自を持つ歌手

東盛あいか 

映画監督・俳優。消滅危機言語である与那国語とラップと融合させて発信する活動にも力を注ぐ

ムン・ソクポムMoon SeokBeom(韓国)済州島民謡・俳優

特異な済州島文化の研究に基づき、労働の所作をともなって民謡の原初に遡る、唯一無二の存在


リ・リーチン 李俐錦 Li LiChin  中国笙(シェン)

台湾とヨーロッパを往来し、伝統的な楽器を現代の国際的な舞台芸術空間に融合。身体の動き、即興的な構成など様々な芸術形態に応用する鬼才

パク・スナ Park Soona(韓国)カヤグム

日本に生まれ、ピョンヤンと韓国でそれぞれ異なる伝統芸術を受け継ぎ、新しい次元の音楽世界に向かう

チャン・ジェヒョ Chang Jaeyo 韓国打楽器

驚異的な技術と実験性を兼ね備えたしなやかな演奏のみならず、ソナギプロジェクトを主宰し、さまざまなプロデュース、芸術監督など国際的に活動



国境を越え、与那国島に流れ着いた漂着物
国境を越え、与那国島に流れ着いた漂着物
©︎mikomex
©︎mikomex

第一部と第二部はともに、境界とディアスポラをテーマに、混迷する排他的な世界に向けて新たなビジョンを投げかける。

 

◎ 第一部:「そして魂と踊れ」(約40分)

演出・作曲:チョン・ウォンキ

 

  • 韓国の済州島の巫俗からインスピレーションを得た、現代の儀式でありレクイエムでもある作品は、1984年4月9日から4月11日までに行われた、済州島の海辺にある村の一家によるクッ(巫俗)を描いている。代々日本に移住してきた人々の物語だ。魚を捕り、海を渡って大阪と行き来したが、激動の歴史は彼らを翻弄した。日本帝国主義の植民地化、済州島の4・3事件、冷戦の開始によって分断された朝鮮半島における一家の離散と予備検挙など、想像を絶する波が人生を翻弄した。しかし、「生きていれば 生きているさ」と言う。黒潮に渦巻く生と死、魂が国境を越え、今ここにいる私たちに語りかける。

■ 本作品創作における、済州島、琉球へのフィールドワーク

 

▪️「黒潮の子」上演台本

 

▪️河崎純 文章アーカイブ(書籍「ユーラシアの歌 原郷と異郷の旅」(ぶなのもり2022)草稿ほか)

 

  • Op.1 Continental Isolation(2018)
  • Op.2 さんしょうだゆう(2019)
  • Op.3 A Night The Sky was Full of Crazy Stars(2022)
  • Op.4 黒潮の子(2024)

ビオロギヤ・ミュージック

 

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